神奈川県公立高校入試(国語・2022年)の分析
2022年度の青森県高校入試(国語)について、概観と分析を行います。
なおこの記事は、受験を志す生徒のみなさんに向けたものではなく、国語教材制作者・出版社へ向けたものです。
2022年 神奈川県公立入試
2022年度の神奈川の公立高校一般入試は、全国でいちばん早く、2022年2月15日に実施されました。
問題と解答は、神奈川新聞がwebページ上に掲載しています。
https://www.kanaloco.jp/news/social/article-831708.html
ここでは、国語の問題について分析します。
大問構成
1 漢字・短歌
2 文学的文章の読解
3 説明的文章の読解
4 古文の読解
5 資料活用問題
5大問構成です。
2022年度は、前年までと出題順が変わり、古文が問4になり、文学的文章と説明的文章が問2・3になりました。
各大問の分析
問1 漢字・短歌
- (ア)の読みの問題は、昨年までの読みを書かせる問題から変更になり、選択式になりました。
- (イ)の書きの問題は同形式ですが、中学校で学習する漢字が1問、中学校で学習する読みの漢字が1問、出題されています。
- (ウ)の韻文は今年は短歌でした。例年通り鑑賞文を選ばせる問題になっています。
問2 小説文の読解
- 青谷真未『水野瀬高校放送部四つの声」からの出題です。
- 例年通り、すべて選択肢の問題で構成され、記述から心情を問う問題が出題されています。
- 朗読のしかたを問う問題が1題出題されています。
問3 論説文の読解
- 小浜逸郎『日本語は哲学する言語である』からの出題です。
- 例年出題されていた、出題文の空欄を埋める抜き出しの問題がなくなり、すべて選択式となりました。
問4 古文の読解
- 「十訓抄」9-1からの出題です。
- 例年通り、内容理解の選択式問題が4題出題されました。
問5 資料活用問題
- 今年は昨年までと少し形式が変わり、グラフ一つと、文章による資料を読んで答える問題になりました。
- (ア)は、表やグラフの読み取りではなく、文章資料から読み取って答えを選ぶ問題になっています。
- (イ)は、例年通り、資料から読み取ったことをもとに記述する記述式問題となっています。文字数は20~30字とやや短くなりました。
- 題材は「サスティナブルファッション」で、今年もSDGsを意識した出題になりました。
出題形式
問1の漢字の読みの問題が選択式に変更になり、問3の説明的文章で書き抜きの問題がなくなりました。
そのため、問5の資料活用問題(イ)の記述式以外は、すべて選択式の問題になりました。
個人的には、全国の公立高校入試の中で、最も、大学入試共通テストと形式が近い問題なのではないかと思います。